初めてのドローンはどう選ぶ?ポイントを押さえて失敗を防ごう

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比較する女性

近年は無人航空機、いわゆるドローンの話題が世間をにぎわしています。時代がドローンに動いているかのような環境のなかで、自在に操縦し、空を飛ばしてみたいと考えている方も多いかと思います。そこでこの記事では、初めてのドローン選びに迷っている方向けに、選ぶポイントについて解説します。

ドローンのタイプごとの特徴

そもそもドローンというのは、英語で昆虫の「ハチ」を意味する言葉です。一般的には、遠隔操作で飛行する小型の無人航空機を指しますが、厳密にいうと多くの種類も含まれます。つまり、ドローンは俗称であり、正式には無人航空機(unmanned aerial vehicle/UAV)といいます。

プロペラが4つのクアッドコプターや6つ以上のマルチコプター、戦争でも用いられることがある無人戦闘航空機、無人偵察機や無人ヘリコプター、無人固定翼飛行機も、すべてドローンに含まれます。

日本国内で人気のドローンは?

一方国内で「ドローン」とひとくくりで呼ばれているクアッドコプター、マルチコプターのタイプは、おもに3種類にわけられます。なかでもドローン人気の発端となったのが「空撮ドローン」です。

高度な飛行制御システムを備え、ホバリングはGPSの位置情報を受信し、同じ位置での安定した飛行が可能です。小型カメラも解像度が優れ、近年では4Kはもちろん8Kカメラでの高精度動画が撮影できる機体も登場しています。自撮りや美しい景色をまるでヘリコプターで撮影したような動画が簡単に可能になります。

障害物検知機能や飛行禁止空域には入れなくなるジオフェンス機能など、初心者が簡単に高度な撮影が可能です。大きさも2キログラム程度と持ち運びも楽になり趣味、レジャー用として瞬く間に普及しました。

競技会で高速で飛び回るのが「FPVドローン」です。ゴーグルを着用して操縦するドローンで最高は時速140kmにも達します。ドローンの前方に固定されたカメラからリアルタイムでゴーグルに伝送される動画は迫力満点です。

FPV(First Person View)とは、一人称視点を意味します。まるで自分が高速で空を舞い、樹木や障害物を鮮やかにかわすスリルが味わえます。ただ、ホバリング機能や障害物検知はできず、高度な操縦技術を必要とされるため、初心者向きではありません。

航空法では2015年に第2条22項の改正により「無人であり、遠隔操作または自動操縦で飛行できる200g以上の機体」がドローンと定義されましたが、2022年6月には規制強化となり100g以上の機体すべてに登録義務が課され、電波を発信するリモートIDの搭載が義務化されています。

経済産業省が「空の産業革命」として後押しするのが、「産業ドローン」です。なかでも農業で広く活用されており、農薬散布は平成28年度で684haだった散布面積が令和2年度で119,500haと飛躍的に増えました。

令和元年度65,128haと比べるとほぼ倍増です。人間による散布は1ha当たり数時間かかっていたのが、ドローンを使えばおよそ20分で済みます。近年は農薬散布だけでなく、イネの播種やマルチスペクトルカメラで水田を撮影する生育調査など、農業で広く活用されています。

産業ドローンは農薬やカメラ、伝送装置などを搭載するため、重量で10kgから20kgと大型化しています。日本の農業人口は高齢化が進み、令和3年では農業従事者130.2万人のうち65歳以上が90.5万人にもなっています。

農業の現場では農業者の減少も進み、労働負荷が高まっておりドローンが積極的に使われています。農業以外でも上空から太陽光発電パネルを撮影して発電セルの劣化を点検し、発電効率を上げる事業会社も増えてきました。

さらにコンクリートでできた橋梁、ダムなどのひび割れを撮影する点検ドローンも需要が高くなっています。国の諮問機関であるデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)の2022年7月の資料によると、ドローンの市場は物流、警備、点検、農業で2027年には5,000億円の市場になると予測しています。

ドローンの選び方のポイント

社会の中で普及が進むドローンですが、ドローンの操縦は感覚に依存することが多く、簡単ではありません。初めてのドローンであれば、産業ドローンのような大型機ではなく、小型で高機能を持つ空撮タイプがおすすめです。ホバリング、GPS、ジオフェンス、自動帰還などの機能があれば、より一層楽しめます。

ジオフェンスは飛行エリアを設定すればその外に飛び出すことはないシステムで、自動帰還はバッテリー減少など何らかの障害が起こった時に、ドローンが自動で離陸した地点に戻って着陸する機能です。ほかには飛行時間があります。

ドローンの最大の欠点は、容量が大きくて重いバッテリーを搭載することができないため15~20分程度しか飛行できないことです。きれいな景色を撮影しているうちにバッテリーがなくなり、撮影できなくなることもあります。

スペアのバッテリーを用意するのも費用がかかります。一般的にドローンのカタログには、機体に何も搭載せず、バッテリーの能力も最新状態になった条件での飛行時間が掲載されているため、実際の飛行可能時間とは異なる場合があります。加えて、カメラの解像度も注目のポイントです。

4Kや8Kカメラを搭載していることが多く、ドローンを使えば通常は想像できない位置からの撮影ができます。近年のテレビの旅やロケにおいても、ドローンで撮影するシーンも増えています。

ドローンの人気メーカー

国内で購入できる人気のドローンメーカーは、つぎのとおりです。

DJI

ドローンの市場シェアにおいて、70%以上を誇るのが中国のDJIです。何より高い性能で小型軽量、さらに低価格と他メーカーの追随を許さない存在です。DJIの機種の中で初心者向けなのがDJI MINI2です。

重量が199グラムと小型ながらホバリング、自動帰還機能や自動飛行しながらも同時に撮影できるモードとDJIの得意とする機能が備わっています。カメラも4K、1200万画素と動画、静止画の再現力も高い能力を誇ります。最大飛行時間は18分で、本体価格は6万円台からとなっています。

DJIの上位機種DJI MINI3Proも高性能が特徴です。画像は4K,4800万画素に最大飛行時間は47分と、MINI2を大幅にバージョンアップしたハイスペック小型ドローンの代表格です。価格は9万円(オープン価格)ほどなので、お金に少し余裕があれば手を伸ばしたい機種です。

国産メーカーのラインナップ

日本製のドローンも存在しています。ヤマハ、イームズロボティクス、プロドローンなどがあり、DJIとは異なり産業ドローンが中心となっています。国産メーカーのなかには、ACSLのSOTEN(蒼天)などといった初心者も扱える機種もあります。

SOTENは中国製ドローンのシェアが圧倒的の中、国産ドローン待望の声にこたえるようにACSL、NTTドコモ、ザクティ、先端力学シュミレーション研究所、ヤマハ発動機の5社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDOの助成を受けて開発し、2021年に販売が始まりました。

重量1.72kgキログラム、4K動画対応で静止画2000画素のスペックに、フライトログ、撮影データ漏洩防止とセキュリティ対策と3方向センサーによる衝突回避機能も備えて最大飛行時間25分を記録します。気になる価格は150万円台(オープン価格)と、DJIに比べると高めですが、今後は国産ドローンが続々と発売されるのではという声もあります。

まとめ

今回は、初めてドローンに触れる方向けに、ドローン選び方について解説しました。今回紹介した初心者向けドローン以外にも、数多くの機種がラインナップされています。どの機種も多種多様であり、機能も充実したものばかりです。

ただし、ドローンを飛ばすうえでいくつか法律や地域のルールがあるため、遵守できるうえに安全に飛ばせる場所で飛ばすようにしましょう。

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